○FPにゅうす○女性と年金

将来受け取る年金額を増やすには!

☆厚生年金に加入して働く

 老後の年金は、厚生年金に加入して働いたことがある人は、老齢基礎年金に加えて老齢厚生年金も受け取ることができます。さらに、老齢厚生年金額は増やすこともできます。
 現在、扶養の範囲で働いている場合、少し頑張って厚生年金に加入して働くことで将来受け取る老齢厚生年金額が増えるのです。加入要件が週20時間以上30時間未満の短時間労働者の場合でも制度の改正で、厚生年金に加入できる対象企業が増えています。厚生年金保険料などの負担は増えますが、将来に備える方法のひとつです。
 例えば、月88,000円/標準報酬月額で15年間(50歳~65歳まで)働いた場合、65歳からの受給額は年間8万6800円増える計算になります。

☆老齢基礎年金を繰り下げする

 65歳から受給できる老齢基礎年金を繰り下げて受給する方法も考えてみましょう。
これから受給する人で、66歳から受給することにすると、1か月ごとに0.7%ずつ年金額が増えることになっており、年利で計算すると8.4%になります。67歳以下の人の場合、令和5年度価額では、86万1800円に増える計算です。増額された金額が、生涯受け取れるというメリットは大きいと考えられます。
 繰り下げた場合の総受取額が65歳開始を上回る「損益分岐年齢」は、66歳からの受給の場合で78歳ですから、平均寿命から考えても有利だといえます。繰り下げている期間の収入を補う場合、65歳過ぎても働けるように、健康にも気をつけておきましょう。健康診断を受けることも大事です。
 老齢基礎年金だけでなく、老齢厚生年金も繰り下げ受給することができますが、夫婦の場合、妻が繰り下げを選択する場合は、老齢基礎年金だけにした方が夫が亡くなった場合、遺族厚生年金額への影響がありません。

☆任意加入や付加年金

 国民年金の第1号被保険者の場合、国民年金加入月数が480月に満たない場合、60歳を過ぎても、65歳まで任意加入して保険料を払うことや、400円をプラスして払う付加年金を加えれば、受給する時に「200円×加入月数分」増額されるので、支払った付加年金保険料は、2年間受給すれば元が取れることになります。繰り下げ受給した場合、付加年金分も増額されるので、検討することもよいでしょう。

自助努力も必要です

 今回は公的年金の増やし方を取り上げましたが、老後資金で足りない部分は確定拠出年金(iDeCo)やNISA,つみたてNISAなどでの資金作りも必要になってきます。来年4月からは新NISA制度に変更になることも加味しつつ、自分に必要な資金作りを始めましょう。

☆現状把握からスタートします

 まずは、我が家の資産一覧表を作成してみましょう。資金作りで大事なのは、貯蓄の目的を明確にすることです。目標があることによって、貯めようという意欲もわいてきます。
まずは、コツコツと貯蓄から始めるのも「今」できることのひとつです。

☆保障の見直し個人相談を利用しましょう

 老後の資金計画は、貯めるだけでなく、保障の見直しも含めて総合的に考えることが必要です。ひとりで考えて迷ってしまったら、個人相談を申し込んでみましょう。
 ファイナンシャル・プランナーの資格を持つアドバイサーが、相談される方の立場に立って一緒に考えるお手伝いをしています。秘密は守ります。安心してご相談ください。

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今月の担当
ファイナンシャルプランナー
久下 香

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